暗い空想遊びと過去の出来事
ふと思い浮かぶ友達で、「あいつが介護するなら」という想像遊びをしている。
大概はみな良い介護をしそう。そういう想像する時は、そいつの良い面を見つつ考えがちだからそうなるのだろう。
実際には分からんけどね。僕みたいにあらぶるかもしれん。
圧倒的な理由のひとつに、母が嫌いと言うのがありそう。
幼稚園の時、殺されかけた記憶があるのだよね。子供は恐怖の記憶をずっと持ち続けるもんなんだね。
40年近く前の記憶。だって、5歳か6歳頃のことだよ。よく覚えてるよね。
実家に帰ると僕が寝る部屋。ここで朝起きるのをごねた時に布団を頭から押し付けられた。そのまま起きなくていいと力いっぱい押された。本気で死ぬかと思った。はじめはふざけているのだと思ったのだけど、全然力を緩めてくれない。
結果的に暴れて、暴れて、どうにか母を掛け布団ごと突き飛ばした。ほんとに殺されると思った。
その時、今も変わらぬ窓から入る日差しを覚えている。天気はとても良かった。
その時しばらく母は泣いていたのを覚えてる。その時はなぜかよく分からず、自分が悪いのだと思って落ち込んでいたが、そうではない。
今は分かる。母は弱いのだ。
その記憶はなくなる事はないだろう。ただ、誰にも話をしたことはない。誰にも話すこともないだろう。あの時の行為を理解した頃から、僕は母が嫌いで仕方ない。
他人の悪口ばかり言う性格も嫌だ。家族だろうが、親戚だろうが、自分の兄弟だろうが嫌味を言う。子供に聴かせる。最悪の母だと思う。
母は嫌いだ。介護なんて出来るか。